アナンからのお知らせ NEWS TOPICS

【校長式辞】

寒い日が続く中でも、確かな春の息吹が感じられる今日この佳き日、2023年度看護科第11回卒業式を挙行できますことは、卒業生はもとより、私たち教職員にとりましても大きな喜びであります。

只今、卒業証書を授与しました卒業生の皆さん、卒業おめでとう、教職員一同、心より祝福いたします。

今日の日を迎え、在学中の印象深い場面が脳裏によみがえっていることでしょう。それら一つ一つがかけがえのない貴重な「財産」として、これからの皆さんを支え、励ましてくれる筈です。皆さんの本校での生活は大半がコロナ禍のため、様々な制限がある中での学校生活でした。常にマスクをしなければならない煩わしさや、行事が中止・延期になったことなど残念なことや、悔しいこと辛いこと悲しいことが多くあったことでしょう。そんな中、学習や実習に真剣に取り組み、こうして卒業式を迎えられたことは本当に立派だと思います。長い間、よく頑張りぬきました。

これから看護師となっていく皆さんにとって、新型コロナ感染症の経験はネガティブなことばかりではありません。新しい感染症に対して社会はどのように対応したか。その結果どのようであったか。アフターコロナの社会はどうなったかを、目の当たりにしました。このような体験をしたのは今の時代に生きる人のみです。コロナ禍の現実をしっかり受け止め、頑張りぬいてきたことを自信として、体験したことを今後の人生に大いに活かしてください。

皆さんの多くは4月から念願の看護師として医療現場での第一歩を踏み出すこととなります。今は期待と不安、緊張感や高揚感に包まれていることでしょう。これからは、人の健康と命を守ることに全力を注ぎ、人や社会に貢献することを本分としてください。そして、看護師としての新たな目標に向かって、急ぐことなく一歩ずつ歩んでいってほしいと思います。社会にでたら、時にきつい言葉で指導を受けることや、自分にとって理不尽なこと、納得の行かないこともあるでしょう。そんな時でも、心折れることなく、現実に立ち向かい、目標に向かって突き進める強い心を持つ強い人であってください。自分を取り巻く環境を嘆き悲しみ、愚痴を言うだけの弱い人にはならないようお願いします。常に、しっかりと前を見据えて、自分が選んだ道を信じ、歩んで行ってください。

これからの社会を切り拓いていくのは、あなた達若い人が中心となることは間違いありません。大いに期待しています。

最後になりましたが、保護者の皆様方、本日はお子様の卒業、誠におめでとうございます。教職員一同、心よりお慶び申し上げます。また、これまで本校が賜りました、ご理解とご協力に深く感謝申し上げます。本日はご多忙の中、列席いただき誠に有難うございました。また、ご多忙の中ご臨席賜りましたご来賓の皆様、高いところからでございますが、篤くお礼申し上げます。

卒業生の皆さんの前途に幸多からんことを祈念いたしまして式辞といたします。

2024年3月9日

アナン学園高等学校　校長　大槻　伸裕